DMX制御

舞台照明のDMXトラブル対策:ちらつき・誤動作・信号断

キューの再生中に灯体が一瞬点滅したり、意図しない状態に変わったり、操作に反応しなくなったりしたら、パッチを変更する前に影響範囲を確認します。1台だけか、同じ分岐系統か、システム全体かによって、調べる箇所が変わります。

正常なDMXケーブルで灯体1台を直結する

リハーサル中または機材点検時に、調光卓またはゲートウェイから問題の灯体へ、正常動作を確認済みの短いDMXケーブルで直結します。灯体のDMXモードとスタートアドレスを卓のパッチと一致させ、一定の調光レベルと緩やかなフェードで試します。スタンドアロンやサウンドアクティブの設定があれば解除します。

直結で安定したら、元の配線区間やほかの灯体を一つずつ追加します。正常な系統でも同じ灯体だけに症状が出るなら、その灯体と設定を点検します。特定の分岐系統でのみ再現するなら、ケーブルとスプリッター出力を上流へたどります。

信号ケーブルと終端を確認する

DMXデータ伝送用のケーブルを使用します。XLR 3ピンと5ピンを変換する場合は、両機器のピン配列を確認します。コネクターが挿さることだけでは、ケーブルの適合性は判断できません。疑わしいケーブルは1本ずつ交換し、症状の変化を記録します。

各分岐はデイジーチェーンで接続し、複数方向へ分ける場合はアクティブ型DMXスプリッターを使います。各系統の末端は取扱説明書に従って、内蔵の終端機能または120 Ωのターミネーターで終端します。終端プラグを追加する前に、最終機器に自動終端機能がないか確認します。

スプリッター・ゲートウェイ・ワイヤレス区間を切り分ける

スプリッターの出力1系統に症状が出る場合は、点検時に対象ケーブルを正常な出力へ移し、症状がケーブル側についてくるかを確認します。全出力が同時に途切れる場合は、スプリッター入力、上流の配線、送信元ユニバースを先に調べます。上流にArt-NetやsACNのゲートウェイがある場合は、物理出力とユニバースの割り当てを照合します。

ワイヤレスDMXでは、灯体が有線接続に対応していれば同じ条件で有線試験を行います。有線で安定する場合は、無線区間かその設定を調べます。送受信機の互換性と設置位置、信号喪失時の挙動を確認してから本番系統に戻します。

再現条件を記録する

キュー、ユニバース、アドレス、灯体モード、分岐系統、症状が変わった直前の操作を記録します。修正後は問題のキューを再度再生します。肉眼では安定していて撮影映像にだけ縞が出る場合は、LEDの駆動方式とカメラの露光条件を別に調べます。

関連ガイド・製品

参考資料